カイロの古い地図は、カイロの街の進化を示しています。このカイロの歴史的な地図を見れば、エジプトのカイロの過去と歴史の中を旅することができます。カイロの古地図はPDFでダウンロードでき、印刷可能で無料です。

近代都市カイロの起源は、一般的には1千年前の一連の集落に遡る。4世紀の終わり頃、メンフィスの重要性が低下していく中、ローマ人はナイル川の東岸に要塞都市を建設した。この要塞は「バビロン」と呼ばれ、歴史都市カイロの中で最も古い建造物である。また、4世紀後半にローマ・ビザンチン教会から分離したエジプトのコプト・キリスト教社会の核となる場所でもある。空中教会をはじめとするカイロ最古のコプト教会の多くは、要塞の壁に沿って配置されており、カイロの歴史地図ではコプト・カイロと呼ばれている。

969年、シーア派のイスマイリー教のイマームであるウバイド・アラー・アル・マフディの道徳的な旗印のもと、ガワール・アル・シキリー将軍が率いるクタマス軍がファティミド朝を樹立した。エジプトはイフリキヤを拠点に征服し、フスタートの北東に新たな要塞都市を建設した。ガウハルは4年の歳月をかけて、当初アルマンシュリーヤと呼ばれたカリフの新首都となる歴史的都市を建設した。その間、ガウハルはアル＝アズハル・モスクの建設も依頼し、これが世界で3番目に古い大学に発展した。カイロはやがて学問の中心地となり、カイロ図書館には数十万冊の書物が収められていた。973年、チュニジアのファティマ朝の古都マフディアからカリフのアル・ムイズ・リー・ディン・アッラーがようやく到着すると、カイロの歴史地図にあるように、カイロに現在の名前である「アル・カヒーラ」（「勝利者」）を与えた。

カイロが建設されてから約200年間、エジプトの行政の中心はカイロの歴史地図に記載されているようにフスタートにあった。しかし、1168年、ファティミド朝の宰相シャワールは、十字軍によるカイロ占領を防ぐためにフスタートに火を放ったのである。その後、エジプトの首都はカイロに移されたが、カイロはフスタートの廃墟とそれまでの首都であったアル・アスカルとアル・カッタイを含むように拡張された。フスタートの火災は歴史的都市カイロを守ることに成功したが、シャワールとエルサレム王アマルリック1世、ツェンギードの将軍シルクの間で権力争いが続き、ファティミード体制は崩壊した。

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1169年、サラディンはファティミド家からエジプトの新しい宰相に任命され、その2年後にはファティミド家最後のカリフであるアル・イドゥードの一族から権力を奪った。サラディンはエジプトの初代スルタンとして、年代物の都市カイロを本拠地とするアユビー朝を樹立し、バグダッドを本拠地とするアッバース朝とエジプトを同盟させた。サラディンは、19世紀半ばまでエジプト政府の所在地であったカイロ城塞を建設した。1250年、奴隷兵としてエジプトを支配したマムルークは、多くの先人たちと同様、カイロを新王朝の首都とした。マムルーク朝は、アユブト朝に続いて、ファティミド朝の宮殿があった土地の多くを売却し、新しい建物を建てた。また、マムルーク朝が行った建設事業により、カイロの中心部に新たなインフラが整備され、街は外に向かって広がっていった。一方、カイロはイスラムの学問の中心地として、またヨーロッパとアジアを結ぶ香辛料貿易ルートの十字路として繁栄した。

1340年には、カイロの人口は50万人近くに達し、中国以西では最大の都市となった。中世後期のヨーロッパの停滞を免れたカイロだが、1348年から1517年の間に50回以上襲われた黒死病からは逃れられなかった。黒死病は1348年から1517年までの間に50回発生したが、最初の最も被害の大きかった時期には約20万人が死亡し、15世紀にはカイロの人口は15万人から30万人にまで減少していた。ヴァスコ・ダ・ガマが喜望峰を回る航路を発見したことで、スパイス商人たちがカイロを避けるようになったことで、ヴィンテージ・シティとしての地位はさらに低下した（カイロのヴィンテージ・マップにもその記述がある）。1517年にオスマン帝国がマムルーク朝に取って代わると、カイロの政治的影響力は大きく低下した。コンスタンティノープルから支配したスルタン・セリム1世は、エジプトをカイロを首都とする単なる州に降格させた。そのため、オスマン・トルコ時代のカイロの歴史は、他の時代に比べて取るに足らないものとして語られることが多い。

16世紀から17世紀にかけて、カイロは経済と文化の重要な中心地であり続けた。スパイス・ルートではなくなったものの、ヴィンテージ・シティであるカイロは、イエメンのコーヒーやインドの織物を、主にアナトリアや北アフリカ、バルカン半島に向けて輸送していた（カイロ・ヴィンテージ・マップ）。特にメッカへのハッジの際には、不毛の地ヒジャーズに物資を運ぶのにカイロの商人が活躍した。アル＝アズハル大学が現在のようにイスラム教学校の中で優位に立つようになったのもこの頃で、ハッジに向かう巡礼者たちは、エジプトのイスラム学者の集まりであるアル＝アズハル大学の優秀さをしばしば証明していた。16世紀になると、カイロにも高層アパートが建ち、下2階は商業施設や倉庫、その上の階はテナントとして貸し出された。